日本企業の採用・定着課題と打ち手
- aliciamarie0
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こんにちは。HORENSOでカスタマーサクセス・コーディネーターを務めております、Alicia Smithです。約1か月前、日米関連団体による米国地域サミットに参加し、そこで交わされた議論から得た示唆を、皆さまと共有したいと思います。
サミットの主題
議論の中心は、米国の若い世代が日本企業でキャリアをスタートすることをいかに後押しするかという点でした。しかし現状では、日本企業は多くの米国の求職者から、次のような課題を抱えていると見なされることがあり、採用・定着の面で「魅力を伝えにくい」と感じられる場合があります。
米国の若者から見た日本企業の主な懸念点
米国企業の同等ポジションと比べて給与水準が低い
労働時間が長い
職場の雰囲気や活気が低いと感じられる
新しいやり方や変化に対してオープンでない
現地社員と駐在員(海外からの社員)で待遇や経験に差がある
管理職が本来のマネジメント/チームビルディング以外の業務に多くの時間を取られている
学習・成長の機会が十分ではない
その結果として生じていること
こうした印象は、
日本企業からの内定やオファーを辞退される
入社後に「想定と違った」と感じる早期離職(高い離職率)につながるといった形で表れています。
さらに近年、日米双方の若者において、仕事のために海外で暮らすことへの関心が以前より低下しているため、海外拠点の十分な人員確保が難しくなるという課題も指摘されました。
現地人材にとって魅力的な職場づくりの重要性
そのため、現地スタッフが安心して活躍できる、歓迎される職場環境を意図的に設計することがこれまで以上に重要です。
採用と人材定着を強化するための企業向け提案
求人票で福利厚生や魅力を明確に打ち出し、給与面の懸念を補う
社員には研修時間を、管理職にはマネジメントに集中できる時間を確保し、育成と管理の質を高める
社内メンター制度を整備し、社内で人材を育て、登用できる仕組みをつくる
駐在員と現地社員が協働し、双方が同等に尊重される公平性の高い企業文化へシフトする
過度な官僚性を見直して削減し、社員が情熱を注げる本質的な業務により多くの時間を充てられるようにする。
大学の日本語・日本研究プログラム等と連携し、卒業生が応募しやすい導線をつくる
最も重要な点として、インターンシップ制度を整備する
若い人材の関心を引きつける
入社前後のミスマッチを防ぐ
長期的な採用パイプラインを構築する
今回のサミットでの議論は、海外で事業を展開する日本企業にとって、採用だけでなく「現地で選ばれ、育ち、長く働き続けてもらうための仕組みづくり」が欠かせないことを改めて示していました。
今後もこうしたテーマについて、皆さまと共に考え、より良い実践につなげていければと思います。

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