最大級の日本のコーチング会社にコンファレンスへの登壇を断られた話。
- aiko059
- Jun 2
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―― 2010年6月2日(当時78歳)盛和塾中国四国地区塾長例会での稲盛和夫さんの講話より
今週は、稲盛和夫さんが2010年6月2日に中国四国地区の盛和塾例会で語られた講話からインスピレーションを得て、お届けします。
稲盛さんはいつも、人としての正しさを貫き、
利他の心で行動することの尊さを説いてくださいました。
先日、私たちが7月に開催する日系企業向け研修コンファレンスに、日本最大級のコーチング会社に登壇をお願いしました。
ところが返答は、
「同じようなエグゼクティブコーチングをしている会社が出るイベントには参加できない」
というものでした。そしてさらに、
「なぜ競合である私たちに声をかけるのか?」
という率直な質問もいただきました。
私はこう答えました。
「競合するからといって、同業者が協力しない時代はもう終わったと思います。
それに日本企業の人材投資額の世界的な低レベルを翻すためには、
業界が協力して日系企業に訴えなければならないと思います」。
けれどその後、返信はありません。
とても残念ではありますが、私は来年の第3回にも再度お誘いしたいと思っています。
なぜなら、
「勝ち負け」ではなく、
「共に高め合い、共に社会を良くし、
そして何より、日系企業を助け」たい
からです。
ここからは、稲盛さんの講和の中のお話です…。
稲盛さんは、「Love」という英語の言葉には「世のため人のために尽くす」という意味があるとおっしゃっています。
何の見返りも求めず、あらゆるものを与えるという無償の愛の意味があるのだそうです。
この利他的な精神は、事業における利益を得ようとする努力と矛盾するものではない、
とも語っていらっしゃいます。
まさに、「三方よし」―― 売り手よし、買い手よし、世間よし。
これは、“自利と利他”が両立する道です。
だからこそ、「欲望は、利他的であれ」だそうです。
「企業間競争は、相手をつぶすために行っているのではない。
従業員や顧客、取引先、株主のために、責任を果たす努力をしているのだ」。
競争とは、社会全体をより良いものにするための行動でもあるのです。
ですから、競合をつぶすために拡大を求めるのではなく、
健全に業績を伸ばしていきたいという欲望――
それが従業員やお客様に報いる「利他的な欲望」であれば、
どれほど大きくても良いのだそうです。
共に生きるという選択:
現代の企業間競争のあり方は、時代の流れとともに変化しています。その変化に適応し、共に生き残るためには、他者と協力し合う姿勢も時には不可欠です。
と言うことで、
来年の1月のコンファレンスでも、懲りずに声をかけてみようと思っています。
(今回の研修コンファレンス:Compliance and Leadership Forum"
は東部時間で2025年7月18日午後4時半から開催)
「人間として正しいことを貫く」
この稲盛さんの教えを胸に、今日も利他の心で前へ進んでいきましょう。
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